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「信頼」について

目次

はじめに

30歳のときに出会い、今もヘアスタイルをお任せしている美容師さんがいます。

初めて行ったとき、私は二つの悩みを彼に話しました。

ひとつは、くせ毛で悩んでいること。

もうひとつは、ストレートパーマは、髪の全部が真っすぐになってしまうので、それはそれで嫌だ、ということ。

すると、その美容師さんは、こう言ってくれました。

分かります。そのバランスが、難しいですよね。

——それ以来、私は、カットやカラーなど、髪に関するサービスは全て、彼の店舗にお願いしています。

1. 「信頼」は、理解と尊重の先にある

「キャリア・アンカー」等で有名なアメリカの心理学者、エドガー・シャイン博士は、

他人を信じる」とは、

その人間との関係の中で、自分がどんな価値を主張しても、理解され、受け入れてもらえること

エドガー・H・シャイン『人を助けるとはどういうことか――本当の「協力関係」をつくる7つの原則』(2009年, 英治出版)

だと述べています。

1-1. 信頼が生まれるとき

エドガー・シャイン博士の定義からは、「信頼」は、次のような流れで生まれる気持ちであることが分かります。

※冒頭で紹介した私の話を例にしています。

STEP
自分が何かを伝える
30歳の私

ストレートパーマは、真っすぐになりすぎるので、それも嫌なんですよね…。

STEP
相手が理解し、受け入れてくれる
美容師さん

分かります。そのバランスが難しいですよね。

STEP
信頼が生まれる
30歳の私

この人は信頼できそうだ…。

つまり、人が他者を信頼するためには、

相手が自分のことを、

  • 理解してくれること
  • 受け入れて(尊重して)くれること

という2つが必要である、というわけです。

これらは、以前の投稿でお伝えした、私が大切にしている3つの価値観

  • 理解
  • 尊重
  • 信頼

にピッタリと一致しています。

1-2. 理解と尊重が、心を開く鍵

信頼関係が成り立つためには、理解と尊重が鍵――そのことを分かりやすくするため、理解や尊重が「されていない」会話例を挙げて、比較してみます。

理解されていない

理解されていない会話とは、次のような例が挙げられます。

30歳の私

ストレートパーマは、真っすぐになりすぎるので、それも嫌なんですよね…。

美容師さん

お金かかりますよね…。

30歳の私

いや、そういうことじゃ無いんだけど…。


尊重されていない

尊重されていない会話とは、次のような例が挙げられます。

30歳の私

ストレートパーマは、真っすぐになりすぎるので、それも嫌なんですよね…。

美容師さん

髪はストレートの方がキレイに見えますよ?!

30歳の私

いや、あなたの価値観なんて聞いてないんだけど…


これらの例から、「理解」や「尊重」がいかに大切かが、伝わるのではないかと思います。

そして、生きづらさや困りごとを抱える人にとって、この「信頼関係」こそが、「心の安全基地」として支えになるものなのです。

2. 「信頼」がもたらす癒やしと回復

ここからは、「信頼」がもたらす3つの効果について書いていきたいと思います。

  • 不安が和らぎ、安心感が生まれる
  • 自尊心・自己肯定感が高まる
  • 次の挑戦に、一歩踏み出せる

2-1. 不安が和らぎ、安心感が生まれる

相手が自分のことを、ちゃんと理解し、尊重してくれていることが分かると、不安が和らぎ、安心感が生まれます

※ここからの会話例は、私が実際に支援した例を少し変えてご紹介しています。

Aさん

隣人が夜もうるさくて不眠が悪化したんです。今は隣人は転居したみたいですが…。

Aさん

どうせ、医者に相談した?とか、管理会社に言った?とか、言われるんだろうな…。

相談員

それは大変でしたね…。無理もないことだと思います。一緒に考えていきましょうか。

Aさん

この人はちゃんと話を聞いてくれそうだ。

2-2. 自尊心・自己肯定感が回復する

ありのままを受け入れ、理解してくれる、信頼できる他者の存在は、自尊心・自己肯定感が回復し、成長していくための心強い支えになります。

Aさん

私のメンタルが弱いせいだって、今までずっと思ってました。

相談員

いえいえ、そんな環境だったら、誰でも不眠やうつになってもおかしくありませんよ。

Aさん

それで、夜中までゲームしてしまって、気づいたら朝になって、自己嫌悪になります。

相談員

それでも全然大丈夫ですよ。焦らずに。

相談員

そんなふうに、なんとか対処してこられたんですよね。

それって、Aさんが自分を大切に考えてきた証拠だって、私は思いますよ。

Aさん

はい…。

2-3. 次の挑戦に、一歩踏み出せる

このようにして、安定した信頼関係が築かれていくと、次の挑戦に一歩踏み出せる勇気が持てるようになります。

なぜなら、信頼関係そのものが「心の安全基地」になるからです。

Aさん

最近は、体調も前より落ち着いてきたかなーって。

相談員

うんうん! Aさん、以前よりずっと元気そうに見えますよ?

Aさん

それで、不安はありますが、就労支援の件、週2〜3回からやってみようと思います。

相談員

週2〜3回から始めるの、すごくいいと思います!

相談員

Aさんにとって無理のないペースが良いと思うので、

一度、事業所の担当者さんと3人で一緒に話してみましょうか。

Aさん

はい。ぜひ、よろしくお願いします。…ありがとうございます。

Aさん

あー、今から緊張してきた…。

まとめ

この投稿では、次の2つをお伝えしたく、「信頼」をテーマに書いてきました。

  • 信頼とは、理解し、尊重してくれる人に対して感じる「安心感を感じる絆
  • 信頼関係とは、自尊心・自己肯定感が回復し、挑戦を可能にする「心の安全基地

あなたが、支える誰か、あるいは、支えてもらう誰かと、信頼関係を築いていくために、この投稿が何らかの参考になれたらと願っています。

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